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若月彰、中城ふみ子の原作を「心に花の咲く日まで」の共同脚色者の一人田中澄江が脚色し、「月は上りぬ」の田中絹代が監督、「こころ」の藤岡粂信が撮影を担当する。主なる出演者は「自分の穴の中で」の月丘夢路、「こころ」の森雅之、「志津野一平 愛欲と銃弾」の大坂志郎、「くちづけ(1955)」第一話の杉葉子、「王将一代」の田中絹代、「少年死刑囚」の木室郁子、新人葉山良二(二十八年度ミスター平凡)など。
出演者
ストーリー
安西茂との不幸な結婚生活に終止符をうったふみ子は、二児を抱えて実家に戻った。たまたま、ふみ子とは幼友達のきぬ子の良人森卓が外地から引揚げて来たのを機に、北海タイムスの山上家では短歌のつどいが催され、勧められるままに何首かを詠んだふみ子は絶讃を浴びた。その夜、見送りの途すがら、森のかけた激励の言葉は、ふみ子の心に明るい灯をともした。ある日、仲人の杉本夫人が来て、離婚手続の済んだことを知らせたが、長男の昇だけは良人の許に帰さなければならなかった。そんなある日、森が急病で死んだ。泣くにも泣けない気持でふみ子は森の写真を見つめるのだった。安西家からこっそり昇をつれ戻し、親子水入いらずで東京に職を見つけようとしたふみ子は、乳癌で札幌病院に入院した。先頃「短歌時代」に新人作家の募集があった時、森によって送られた彼女の短歌が入選し、歌壇の話題となっていることを東京日報の大月からの便りで知った山上が病院に駈けつけたのは、彼女のみずみずしい乳房が切りとられる日であった。手術後、ふみ子は元気だったが、ある日、同室の患者の新聞に自分の余命いくばくもないと記されているのを見て愕然とした。そして勝気な彼女はことさらに元気を装い、東京から来た大月に求婚したり、無暴な振舞が多かった。大月が社に呼び戻された数日後、この若き閨秀歌人の遺体も屍室に運ばれたのだった。初夏の緑が映える一日、支忽湖のほとりに昇やあい子と立った大月は、ふみ子のノートを、子供たちは手にしたリラの花を湖面に投げるのだった。
仕様
その他
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