日本映画情報システムは、日本映画情報(1896年~2022年12月劇場公開の日本映画作品(映倫審査作品)に関する情報)を検索することが可能です。
◎こんな方は・・・
・タイトル、出演者、スタッフなど複数のキーワードに当てはまる検索結果を出したい
・複数ある検索結果を公開年順、配給会社別などに並べ替えたい
⇒【詳細検索】をご利用ください
◎検索について詳しく知りたい方は「検索システムの使い方」をご覧ください。
複数の条件を指定して、 検索するページです。
「生さぬ仲」につぐ石田清吉のプロデュース、雑誌『平凡』連載の小糸のぶの原作を、猪俣勝人が脚色、大船の大庭秀雄監督が「脱線情熱娘」についで松竹京都で第一回監督をする。カメラは「今宵別れて」につぐ、竹野治夫が担当する。出演は、「今宵別れて」の飯野公子、「母の調べ」の佐田啓二、「宵待草恋日記」の桂木洋子、「海のGメン 玄海灘の狼」の月丘夢路の主演。日本性教育協会の協力を得た青年子女の正しい性教育を説く異色映画。
出演者
ストーリー
放送討論会の会場で、性道徳の退廃を発言して、嘲罵された青年立花哲也の顔が何となく印象に残った婦人警官の岩下友江は、担当補導中の不良女学生、石原三枝子のことで、受持教師を訪問して、そこで偶然にも哲也と再会した。哲也は三枝子が単なる欠席をしているものと気にもとめていなかったが、友江の話によるとすでに妊娠までしているというのだった。その問題はついに職員会議にまで波及して、結果は哲也と友江の意見に反して、多数決で退校処分と決まってしまったのである。哲也の下宿する恩師の家には、かつて相愛の仲であった娘の千津子がいたが、哲也が復員してきたときは制服姿の清純さも消え、放埒な有閑令嬢と変わっていた。哲也が、そういう千津子から遠ざかろうとすればするほど、千津子は哲也の身辺から離れなかった。あるクリスマスの晩、千津子は、家出中の三枝子を家に連れ込んで当分面倒をみると言い出した。明らかに哲也に対する嫌がらせだった。千津子に言わせれば、三枝子の犯した罪は、わずかの些細な間違いから起こったことだというのだ。すべてこれらの青年子女の過失は、性教育の不備からくるものと結論した哲也と、友江は、二人で性教育協会を訪問して福本博士の指導を得て、学校にも性道徳の教育をしようと努力するのだった。ある日、千津子が三枝子をつけて産婆に子供をおろさせようとしたのを聞き、駆けつけた哲也と友江は危うく、一歩寸前で三枝子を救うことが出来た。ふてくされたように三枝子は友江のもとに、ころがりこんで子供の世話までみてくれと言い出したが、その実は改心はしたものの照れかくしだった。やがて哲也と友江は福本博士の努力で、いよいよ性道徳を説く幻灯会を開くことが出来た。喜々としてそれを手伝う三枝子のもとに、子供までつくらせた与太者の河合がまぎれこんできた。三枝子をかばう哲也は河合のために刺され病院に運ばれた。出血のひどい哲也のために、輸血をしなければならなくなったが千津子の血液は純潔でないという理由で拒絶され、友江の血が輸血されたのだった。哲也の体内には友江の血がめぐっているのだ。純潔な二人の心は結ばれたのである。千津子は哲也をあきらめて、歌手としての生き方を見出した。哲也と友江は、不幸な三枝子の面倒をみながら地味な幸福の中へと入っていったのである。
仕様
その他
Copyright© 2014 文化庁 All rights reserved.