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殺人囚の父親を持つ青年が、父の罪に疑問を抱き、無罪の証明をする姿を描く。A・J・クローニンの「地の果てまで」の映画化で、脚本は「復讐するは我にあり」の馬場当、監督は「赫い髪の女」の神代辰巳、撮影は「神様なぜ愛にも国境があるの」の原一民がそれぞれ担当。
スタッフ
ストーリー
函館から夜汽車で北九州に降りた多川明は、地元新聞縮刷版を読むため市立図書館に直行した。十九年前の戸畑市の殺人事件--痴情のもつれ、若い女性、惨殺さる--犯人は彼の父親、蓮三であった。明は、事件の目撃者の一人、万造を訪ね、現場の模様、殺された女の男性関係、そして、裁判で疑問点が多かったが江川良枝という女の証言が決め手になり、それは法廷では問題にならなかったことなどを聞いた。元担当刑事で、今はアル中の斎藤は明に警察を信用してはいけないと助言する。そして、明は北九州新聞に投書し、取り上げてもらおうとした。江川良枝の勤める会社をつきとめた明は、そこヘアルバイトとしてもぐりこみ、彼女に接近する。しかし、明はすぐクビになり、協力的だった図書館員も彼を避けるようになった。目に見えない圧力が彼の囲りに起こり始めたのだ。カギを握る良枝をマークした明は彼女の家に強引に入ろうとして逮捕される。身許引受人として、北九州新聞のオーナー岩佐が明の前に現われた。明の投書を支援しようというのだ。憔悴していた明は、街で馬場順子と知り合った。その後、明は順子といるときが唯一の安らぎとなった。数日後、明は酔った良枝から犯人は左ききの人間、被害者は妊娠四カ月、明の父との交際は二カ月で真犯人は他にいると聞く。父の無実が明らかになってきた矢先、斎藤刑事が突然死んだ。彼は、「デッチ上げ裁判弾刻」のプラカードを掲げ、目抜き通りを歩き回る。北九州新聞も「謎だらけの裁判」と大キャンペーンをはる。このニュースに世論は騒然となり、事件は意外な方向に展開した。明の周囲の圧力は真犯人を隠すためのものではなく、出世だけを考える検事が、過去の失敗の露見を恐れてやったことであった。そして、真犯人はなんと岩佐であった。彼は永い間の罪の意識から明に協力して、自分を苦しめることによって、罪の償いをしようとしたのだ。岩佐はいつかはこの日が来ることを覚悟していた。
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その他
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